3月29日、今日は私の誕生日~♬。なにも楽しいことはありません。まあここまで無事に生きてこられてありがたく思っています。
「黙示録を読み解く」よみましたが、ヨハネの黙示録のヨハネがどこのヨハネだかはっきりとはわからないらしく、黙示録そのものがよくわからないまま終りました。他の人の感想読んだら、著者の勉強不足と書いてあった!同感です。
「黙示録」を読みとく
森 秀樹 / / 講談社
黙示は啓示とほぼ同じ意味ということで、私の解釈は
「ある出来事がある人にとっては、まったく意味がないことでも、別の人にとってはすごく重要な意味がある」です。
今日は誕生日だから、衝撃の告白。
この3月まで次女の主治医だった市立病院のN先生のお話をしましょう。
長女が入院したときから、お顔は存じていたのですが、ご縁あって次女の喘息を2年間ほどみていただきました。もしかして、研修医?かと思われるほどお若くみえましたが、しばらく病院に通っているうちになんとなく私はこの先生が気になり始めました。
<黙示録1>
それであるとき、思い切って「先生おいくつですか?」とたずねてみました。
「33ですが、それがなにか?」というお答え。
しかし、私はこの言葉をきいた瞬間に“時をかける少女(おばさん)”となって心は今いる診察室をはなれ、十数年前のあるシーンに飛んでいました。
私が23の頃、憧れの人と初めてデートしたとき、同じような質問をしました。「あの~、おいくつなんですか?」そのときの彼の答えが
「33だけど、それがどうかした?」です。
私は一瞬にして、自分が当時の彼の年を越え、過去から未来を一瞬にして飛んだ気分になりました。別にこの先生と昔の彼はまったく似ておりませんが、あの人も、当時はこんなに若かったのかしら?それとも自分が年をとっただけなのかしらとすごい不思議な気分でした。たぶん時間にして、数秒ですが、私はかたまっていたはずです。それで現実に戻った私はなんとN先生に「意外に年いってますね」という大変失礼な返事をしてしまいました。
<黙示録2>
診察は月1回、数分なので、たいして聞けるはずもありませんが、このN先生は
おばさんからの、いわゆるpersonal questions (個人的な質問)にもいやな顔をせずに答えてくれました。きっと内心呆れてたはずです、「状態が安定してるので2ヶ月に1回の診察にしましょう」と言われた時、私は「いえ、月に一度のままにしてください」って言うくらい厚かましかったですが、N先生は、人間できてます!で、ある日また思い切って「あの~、先生ご趣味は何ですか?」と聞きました。
するとその答えが意外なものでした。「ダンスですよ」「ダンスといいますと?」
「Shall we dance?のダンスですよ」とこの一言でまた、私は全く別のことを考えていました。
実は私は20代ほとんど心が埋まっていた人(前述の彼)がいたんですが、まあその人がハリウッドのある俳優に似てて、というかこの俳優に似てるから好きになったんだろうね。その後もこの俳優の映画は見たいけど、なんとなく思い出して辛いなっていう感情があったわけです。折りしもちょうど“Shall we dance?”の公開中で見に行くか迷っていたんです。でもN先生の一言で、即決。家につくなり、家族に「ママね、明日映画見に行ってくるから
!“Shall we dance?”よ」
翌日、その日がなんと公開最終日で、劇場は人もまばらでした。その俳優は、まぁめったにない普通人の役で、ちょっとまずいなビジネススーツ姿はねぇ。その姿で冒頭から私ひとりだけ、涙流してるんだ。バカみたいだ~。涙があとからあとから出てくるんだ。困ったわょ。
でね、ラストシーンで彼が黒いタキシード着て奥さんに会いに赤いバラを持ってあがってくるんだけど、このシーンはファンにはたまらない!まさに彼は私が好きな俳優であって、他の誰でもなかったの。それでもう涙は出なかったよ。もう私は大丈夫だわって、思えた。
なんかやっと自分がひきずってきたものの呪縛から解放された気がしました。
まさか、N先生は自分の発言が、他人の重要な啓示になっているとは夢にも思ってないでしょうが、この先生のおかげで、私はなんか心がすっきりできて感謝しています。
わたしはその後もN先生のプロフィールを少しづつ聞きだして、おばさん的好奇心を満足させてましたけど。(好きな食べ物とか聞いたりしちゃって、こういうドキドキ感も久しぶりでした)なにせ診察室なので、先生の将来の夢は詳しく聞けなかったけど、私もまだ夢を捨てずにかんばろうと思うことができました。
私個人的には日本の小児科医の輝かしい星になっていただきたいのですが、(こういう先生は子どもだけでなく母親のことも癒せると思うのよねぇ)
強い志がおありになるようで、
どうか世界に羽ばたいていっていただきたいと切に願っています。
N先生ありがとうございました!