GWは、3日ほど、仕事だった。最近、あまり枚数をこなせないので、罪滅ぼしに臨時業務も引き受けた。
さっき、仕事が終わったのだが、昨日夜中に読み終わった本です。
ずっと以前に購入して、ほっておいたもの。
トニーヒラーマンは、これまでに「魔力」などを読んだ。
彼の本の特徴は、なんといっても、舞台がアメリカンインディアンのナヴァホ族警察であることだ。
最近でこそ、インディアンジュエリーやパワースポットなどで、よく知られるようになったが、以前はさほど知られていなかった。なので、読んでいても、情景が想像しにくかった。
荒涼とした赤茶けた台地とか、荒野にたまに生えているサボテンとか、そんな感じを描きながら読むのだ。
しかし、一番想像しにくいのは、人物の顔立ちだ。
ナヴァホなどのインディアンは、ある人は南米系、エスキモー系、日系・・・等々いろんな人種に似ているらしい。それと、神の名前や土地の名前なども、いちいちついているので、なんとなくまどろっこしいのだ。
単に、ミステリー面だけ重視していて読むと、興ざめになってしまうので、彼の作品を読むときは、おもいっきりナヴァホの文化、そしてアリゾナあたりの自然に浸るつもりで読むのが一番よいのだ。
自然の中での暗闇や、風の動き、星の輝きなどの描写が繊細で、想像できて、不思議な感じを体験できるともいえる。
今回は、ナヴァホでなく、謎の多いとされるズニ族が登場する。ズニ族のルーツは、室町時代に、日本から渡った一団であるという説もあるそうだ。
ふんどしとか、なまはげとか、そんなものが少し共通している要素だといわれている。
本書は、1974年(古い!)アメリカ探偵作家協会賞受賞(長編物)作品です。